株式会社日本セルローズ

グッドデザイン賞受賞
2015年グッドデザイン賞受賞しました。

性能

ブレスファイバーの性能

PERFORMANCE

原材料木質繊維でできた断熱材。

ブレスファイバーは、新聞紙や古紙をリサイクルしてできた天然の木質繊維からなるセルローズファイバー断熱材です。天然の木質繊維が持つ空気砲が、ジメジメする時期には湿度を吸い取り、 カラカラの時期には湿度を吐き出してくれます。まさに、呼吸(ブレス)する断熱材(ファイバー)で、住まいの健康を守ってくれます。
備考 新聞残紙 防燃材 撥水剤
原料 セルローズ繊維 ホウ酸・ホウ砂 撥水剤
比率(重量比) 約81.2% 約18% 約0.8%
成分 木質繊維 食塩と同等の安全性 動植物性の化合物

環境に配慮環境に配慮した製品

現在あらゆる産業分野で、CO2排出量の少ない製品が求められています。ブレスファイバーは、製造時にかかるエネルギーが他の断熱材に比べて格段に少なく、さらに隙間なく施工できるため、高気密・高断熱に優れた熱効率のよい住宅になります。また、環境省が提唱し、2015年7月1日より開始した新しい国民運動の「COOL CHOICE(クールチョイス)」に積極的に参加しています。

断熱材種類別製造時のCO2排出量

2酸化炭素排出量の比較
coolchoice 2030年度の温室ガスの排出量を2013年度比で26%削減するという目標達成のために、日本が世界に誇る省エネ・低炭素型の製品・サービス・行動など、温暖化対策に資するあらゆる「賢い選択」を促す国民運動です。

断熱効果木質繊維が生み出す断熱効果

断熱イメージ
ブレスファイバーは、繊維の綿密な絡み合いによってできた無数の空気砲をもっています。また繊維内部にも細かい空気砲があり、その空気砲にも多くの動かない空気を抱えているので、高い断熱効果を発揮します。ただし低密度 (繊維の数が少なくて隙間が大きい)場合、「滞留現象」によって空気が移動してしまい、断熱効果が下がる可能性があります。ブレスファイバーは繊維の密度が45㎏と、高密度の繊維でできているので、断熱性能を下げることはありません。

セルローズファイバー

セルローズファイバー(顕微鏡にて)

ロックウール

グラスウール・ロックウールなどの無機繊維(顕微鏡にて)

熱伝導率
主な繊維系断熱材の密度

防火性能ホウ酸・ホウ砂の力を生かす。


ブレスファイバーは、ホウ素系薬品を混入して防燃処理を施しています。ホウ素は乾燥すると結晶化します。また水に溶けにくいのが特徴です。火災時にはこの結晶化したホウ素が溶けて断熱材をコーティングします。 燃焼するときに使われる酸素を遮断することで、被害が拡大することを防ぐのです。また有毒ガスが発生する心配もありません。


防虫性能ホウ酸・ホウ砂の持続性。


ホウ酸は、目薬やソフトコンタクトレンズの保存液など眼科でも使用される安全な薬品です。人を含む哺乳類の急性毒性は食塩と同程度です。万が一過剰摂取してしまっても、 腎臓の浄化作用によって短期間で排出されます。しかし、腎臓を持たない白アリやゴキブリなどの害虫は、摂取すると体内で浄化されずに餓死します。このことからホウ素系薬品を 混入しているブレスファイバーは害虫の餌食になる心配がありません。また、揮発や分解によって減失することがないので、防虫効果が持続します。(※食塩の急性毒性は、3kgを一気に摂取することをいいます)

防音性能ダブルの効果で吸収・防音。


木質繊維でできたブレスファイバーは、音を吸収するたくさんの小さい穴(多孔性)と、繊維自体が絡み合ってできた厚い空気層を持っています。この繊維自体の 多孔性と絡み合ってできた厚い空気の層によって、外から壁に向かって出した音(入射音)を熱エネルギーに置き換え、車の音や話し声などを吸収し、騒音を和らげます。 また、高密度に充填することにより、音を伝える役割を果たす空気が少なくなるので、さらに騒音を少なくすることができます。
吸音率特性グラフ
■吸音率
厚さ 周波数
125Hz
周波数
250Hz
周波数
500Hz
周波数
1000Hz
周波数
2000Hz
周波数
4000Hz
50mm 0.17 0.61 1.00 1.00 1.00 1.00
25mm 0.06 0.30 0.60 0.76 0.75 0.98

室内の快適性は、吸音性の高さと遮音性の高さの相乗効果で決まります。屋外の音は遮音性能の良い断熱材でシャットアウトし、室内で発生する音は適度な反射音で居心地の良い 空間を保ちつつ音漏れを防ぐ方法が理想です。屋内外の音に対して高い吸音性をもつブレスファイバーは、室内の快適性に対して優れた断熱材といえます。

断熱性 性質 室内→屋外への効果 屋外→室内への効果 性能特性
セルローズファイバー
「ブレスファイバー」
繊維自体の空気胞と繊維同士の絡み合う空気層のW効果で音を吸収 吸音性に優れ、外壁に至るまで吸収され、室外にもれにくい 吸音性に優れ、内壁に至るまで吸収され、室内にも入りにくい 吸音性:大
遮音性:小
グラスウール
ロックウール
繊維自体に空気胞はなく、繊維自体が絡み合う空気層で音を吸収 吸音性もあるが、遮音性もある 吸音性もあるが、遮音性もある 吸音性:中
遮音性:小
ウレタンフォーム
ポリスチレンフォーム
吸音性はなく、高い遮音性により反射率が大きい 吸音性はなく、遮音性により室内に反射する割合が大きい 遮音効果により透過音は少ない 吸音性:小
遮音性:中

撥水性能水を弾く効果を実証。


木質繊維でできたブレスファイバーですが、製造過程で撥水処理がなされているので水に浮かべても 沈むことはありません。また、雨漏れなどの被害で天井の断熱材が多少濡れてしまっても、無機繊維のように水を吸って天井が落ちるようなことはありません。 断熱材としての性能を落とさないために撥水します。


調湿性能家と家族の健康を守る。


健康住宅を維持するうえで、結露防止することは必然です。結露とは、温かく湿った空気が冷たいものに触れるとあらわれる水滴のことです。 木質繊維は、周囲の状態に応じて水分を吸ったりはいたりする「吸放湿性」を持っています。この吸放湿性が適度な湿度をもたらし、表面結露、 内部結露を防ぐことができるのです。湿度を調整するということは、カビの餌である余分な湿気を減らすことができるので、カビが繁殖しにくくなり、結果、 カビを餌にするダニやゴキブリ等の害虫を防ぐこともできるのです。この害虫を防ぐことでハウスダストの主な原因である糞や死骸が浮遊しにくくなるため、アレルギー体質の方にも大変効果的であると考えられます。
調湿イメージ
下記のグラフは、断熱性能の高い住居へ引越しした方々を対象としたアンケート結果をもとに、転居後の疾病の改善率を表したものです。 住宅の断熱性能を高めることにより、健康面での改善率もよくなることが分かります。

断熱と各症状の改善率